一般社団法人日光青年会議所

2018年度 理事長所信

 

 

 

一般社団法人日光青年会議所

2018年度 理事長 阿部光記

 

 

 NIKKO JC PRIDE 

~未来を切り開いていく気概と挑戦し続ける強い覚悟~ 

 

はじめに

「己を変えられないものに社会を変えられるはずがない」

どんな困難が立ちはだかろうとも、断固たる決意をもち、志を立て、未来を切り開いていく気概と現状に満足せず何事にも挑戦し続けるという強い覚悟を持たなければ人の営みは停滞し、社会は瞬く間に活力を失う。

変化を恐れ挑戦しないリスクは、失敗するリスクよりもはるかに大きいものである。しかし、そこに気付く者は極めて稀である。

2009年、私は旧社団法人今市青年会議所に知人の紹介により入会いたしました。当時、自分で設立した運送会社が4年目を迎え、仕事ばかりの日々、会社のことだけに執着し周りのことなど考えられず、一日一日を生きていくことだけで精一杯でした。私は入会にあたり、この地域を明るくしようとか、このまちをどうにかしたいという気持ちは全くと言っていいくらいなかったと今でも記憶しています。無論、地域との関わりが無かった自分は、青年会議所がどのような活動をしているのか、そもそも名前すら聞いたこともありませんでした。

入会して数年間は全く価値がわからないまま活動していましたが、毎年様々な経験を重ねるたびに、私は豊富な知識、そして、物事に対し正しい判断ができる見識を身につけることが出来ました。また、県内外の多くのメンバーに出会い、新たな気づきや学びを重ねるうちに、私自身の青年会議所という組織やまちづくりに対する考えが変わっていきました。もし、自分が青年会議所に入会せずにいたら、どの様な人間になっていたであろうか、今の自分とは比較することはできませんが、社会的意識の幅や人間性に大きな差が出ていたことは間違いないと思います。

私の使命は、これまで自分を育ててくれた仲間や地域に感謝し、未来を切り開いていく気概と挑戦し続ける強い覚悟を持ち、このまちに住む全ての人々が笑顔と希望に満ち溢れた姿を想像し、勇往邁進することです。

【組織の大切さ】

私が入会したころ青年会議所は緊張感の中に厳しさと優しさを兼ね備えて、とてもメリハリのある組織でした。そこには、各自が責任と誇りを持っていました。

なぜ、青年会議所という組織には様々な役割が存在するのか、各役割に対し責任を重く感じなければならないのでしょうか。企業にも会社にもそれぞれの役割が存在し、理想的な組織を作り上げ2 

 

てこそ、発展が見込まれます。私たちは明るい豊かな社会の実現という目的を達成するために各自の役割を持った部門で構成されている集合体です。形だけでなく個人が機能的に役割を担ったときにこそ組織の力が発揮できることを私は多くの活動の中から学んできました。

今年度の総務委員会には広い視野を持ち、全体を把握することにより、組織の大切さを学び、伝え、組織力を高めることに主眼を置いて活動していただきたいと思います。「青年会議所組織として厳格なルールのもと、緊張感を持ちながら、正確かつ忠実に庶務を遂行する。」その基本となる行動こそ、今の私たちの組織に必要であります。総務委員会による凛とした組織運営、事業運営、対内外に向けた的確で迅速な情報発信、それらを遂行する姿が組織全体に伝播し、様々な分野で青年会議所のベースアップへと繋がるものと考えます。

総務・事務局といった役割は「目立たない」「出来て当たり前」という考えをよくされがちですが、この役割が無ければその他の組織運営が機能しません。全体に目を行き届かせ、率先的に行動し、皆から「ありがとう」と心から感謝される存在に創り上げていきます。

【まちの魅力と強みを最大限に引き出す】

広大な自然に恵み溢れる自然資源や世界遺産に代表される地域資源、この地を生活の拠点とし働ける喜び、励ましあえる仲間など、私たちが住み暮らす地域には多くの宝があり、この地で生まれた誇りを感じることが出来ます。そのような環境において私たちの運動は、地域の魅力と強みを最大限に引き出し、そこに住まう皆様に気づきを与え、目的を共感する方々とともに活動し、当事者意識を生み地域への責任を持っていただくことです。この繰り返しを明るい豊かなまちづくりの根源として日々活動しています。

その中でも多くの先人達の英知と勇気と情熱によって、四半世紀近く継続を遂げてきた「ライトアップ日光」は毎年新たな気づきや学びを重ね、今では私たちにとってかけがいのない宝となりました。全国で3番目に広域である日光市として、そこに住まう市民や私たちは、他の地域に無い魅力に対し「誰のために」「何をするべきなのか」を考え、自身が強みに満ち溢れた地に住み暮らす一人であるという当事者意識を持ち、一人でも多くの人に笑顔と希望を与えるために一歩を踏み出さなければなりません。世界遺産を有するまちの魅力と強みを最大限に引き出すことこそ、私たち日光青年会議所の運動だと考えます。この宝に対し、真剣に取り組み資質を高めていく気概と地域を創り上げる覚悟のもと、全員で責任を持ち行動していけば、ここに住まう人々の郷土愛を育むとともに交流人口の増加を図り、地域の更なる活力を生み出し続けていくことが出来るでしょう。

近年、私たち日光青年会議所は中立公平な立場として市民と政治の間に立ち、市民の皆様に気づきを与える運動を展開してきました。今年度、市長・市議の任期満了に伴う日光市長選挙・日光市議会議員選挙があります。一昨年の参議院議員選挙から満18歳・19歳の未成年者が、新たな有権者として加わり、青年期から政治に対して責任を持つ時代になりました。

今まで以上、幅広い年齢層に市政への関心を高め、政策本位の政治選択ができる主権者意識3 

 

を湧き立たせ、一人でも多くの方によりよいまちづくりへの当事者意識が持てる運動を展開していきます。

【地域の大人たちや親子の共有する輪】

少子高齢化に歯止めの掛からないこの時代、子どもたちを取り巻く環境は私たちが育ってきた環境と大きく変化してきています。誰もが子どもの大切さを感じている中においても、虐待や貧困が問題視され、子どもが被害者となる事件も後を絶ちません。しかしながら、このような環境を作ってしまったのは、私たち大人であることはまぎれもない事実であります。

こんな時代だからこそ、地域に恩恵を受けて育ってきた責任世代である私たちは、これからの未来を担う子どもたちが安心してのびのびと成長できるような環境を整え、明るい地域づくりにこれまで以上に取り組まなくてはなりません。

私が子どもの頃は、祖父母、親、近所の大人たちといった大きな輪に囲まれていました。その中で私たちは「善悪の判断力」や「思いやりのこころ」が育まれていったように感じています。

時代に伴い環境が変わる中においても、変わってはいけないものがあります。それは、地域の大人たちや親子の共有する「地域共育」という輪です。地域の中にはそれぞれの家族から様々な世代、様々なカテゴリーで構成される地域コミュニティーがあります。それらを繋ぎあわせ大きく広げた輪の中で子どもをやさしく包み込み育ませ、地域の大人、親子がともに成長できるような地域共育を確立し、皆が笑顔になれる運動を展開していきます。

【青年経済人・地域のリーダーとして】

青年会議所メンバーの多くは企業の経営に携わっています。「地方創生」が叫ばれる現在において、様々な課題解決は地域に住み暮らす人々の手に委ねられ、地域から経済を活性化していくことが求められています。

今、私たちは地域を担う企業として何が必要でしょうか。私は経営者として個の資質の向上が不可欠であると考えます。企業を取り巻く状況に対して絶えず最善の判断をする能力が経営に携わる私たちには求められます。好条件の中にいたとしても判断を間違えれば、企業の成長に結びつけることはできません。反対にどんな逆境にあったとしても、適切な判断力をもってすれば、その逆境を乗り越えられるはずです。

今年度、メンバー一人ひとりが青年経済人や地域のリーダーとして一枚も二枚も成長していくことを目指します。そのためにも一人ひとりが地域から必要とされる人間に成長する気概と自分を磨いていく強い覚悟を持ち、国際青年会議所、国家青年会議所、地区協議会、ブロック協議会、地域青年会議所などの様々な人間力向上を図れる環境を十分に活用し、志し同じくする仲間ととも4 

 

に学び、個人の柔軟性と行動力を高めていき、JAYCEEとしての本質を身に着け、青年経済人や地域のリーダーとして成長させていきます。

また、私たちは地域で活動する組織として、地域との信頼関係を築くことも大切であると考えます。強い個が集結し、強い組織に成れば、必ずや地域に信頼され、創造力溢れる運動を展開していけます。

【まちづくりを先導する団体として】

地域を考え、率先して行動する若者が増えることは、地域が明るい豊かなまちになる一番の近道であり、そんな若者を育てることができる最良の組織がJCであると、自分自身の経験から確信しています。しかしながらその環境のみに満足してしまうと「井の中の蛙」になってしまい、自分や組織の本当の成長になっていきません。それでは青年会議所で得た、たくさんの気づきや経験を地域に伝えていくことが出来ず、「宝の持ち腐れ」になってしまい、狭い見識にとらわれて大局的な判断が出来ない人間になってしまいます。

青年会議所に限らず、周りには様々な組織が存在します。まちづくり、経済異業種交流、NPO、社会福祉、その他諸々、そのような各組織と積極的に交流を図り、情報交換や意見交換をすることによって、今以上に視野が広がり様々な気づきから自分の成長と青年会議所の成長を育んでいくことが出来ると考えます。修練・奉仕・友情のもと、日々活動している私たちが培った経験やスキルに誇りを持ち、各組織との積極的な交流を通じ、青年会議所の存在価値を高め、地域に必要とされることが、まちづくりを先導する組織として必要不可欠なことと感じています。

また、昨年度は多くの同志たちと活動できる機会をいただきました。私自身入会してこれほどまで多くのメンバーを迎え入れられた年はありませんでした。これは年々と全国的にも会員数が減少し、今や3万5千人を切ってしまいかねないという危機的状況の中において、最大の宝であります。現在の社会情勢の中で、同志を増やすことは決して容易ではありません。しかしこのような時代だからこそ、地域の力となる同志を確実に増やさなければなりません。明るい豊かなまちの実現を目的とする組織として、1人より10人、10人より100人いる方が、響き渡る声や行動力も大きくなることは間違いありませんが、一番大切なことは「何のために」「誰のために」拡大をするのかをよく考え、拡大運動を遂行することです。

私の考える拡大運動は、単に会員数を増やすことが目的ではなく、毎年計画的に必要人数を必要なだけ迎え入れることです。拡大運動は永久的継続です。今一度、昨年の成功をじっくり検証し、持続可能な拡大運動を展開していきます。5 

 

結びに

これからの時代「何とかなる」「誰かが何とかしてくれる」というような甘い期待は捨てなければならない。

我々を取り巻く環境は一人一様であり、自らを取り巻く環境において多くの問題で苦労している者もいる。しかし、不平不満を言う、できない理由を並べる、最初から無理だと思ってしまうのではなく、どのような環境も己を磨く機会の提供だと前向きに捉え、考え抜き、何事にも全力で挑戦しよう。

この世の中に不の可能性など何処にもない。己の心は「未来を切り開いていく気概と挑戦し続ける強い覚悟」のみ。いずれその想いが己の誇りに変わり、我々が集う日光青年会議所が真に地域から必要とされる組織として真正面から地域の課題に立ち向かうことが、地域の更なる活力となっていくと考える。現代社会を生きる責任世代として地域で活動する我々の運動は、小さな力からやがて大きな力となり、まちを必ず変えていく。

「己を変えていけるものはきっと社会も変えていける」